今年で15回目を数える“世界最大級の草レース”“もて耐”、その公式予選が8月25日(土)にツインリンクもてぎのロードコースで開催。今年は総勢103チームのマシンが出走し、翌26日の7時間耐久決勝進出を目指して熱いタイムアタックが繰り広げられた。予選は参戦チームをAとBの2グループに分け、第1ライダーと第2ライダーのベストタイムを足した合算タイムで順位が決まった。
Aグループの第1ライダーからセッションが始まり、まず【#95 パワーファクトリーロードウェイ】の牛場選手が1周目のアタックでリーダーボードのトップに立つ。そのままトップタイムをキープする形でセッションは進んでいく。さらにセッション終了間際となった8周目にはNEO-ST Ninjaクラスのコースレコードである2分23秒762をマークし、幸先よりスタートを切る。続くBグループ第1ライダーは、昨年の“オープンもて耐”を制した【#812 高月ガレージレーシング】の鈴木選手が2分16秒895のトップタイムを出して貫禄を見せる。
Aグループは第2ライダーでも【#95 パワーファクトリーロードウェイ】が終始予選をリードする展開。小谷選手はチームメイトをも上回る2分22秒738のレコードタイムを叩き出し予選の総合結果を待つ。しかし予選最後のセッションとなるBグループ第2ライダーでも、先頭を切って飛び出した【#812 高月ガレージレーシング】の藤井選手がトップを走り続ける。そのまま5周目にWSクラスのコースレコードとなる2分15秒959を出して予選総合トップを獲得。
さらにこのBグループ第2ライダーのセッションでは、WTクラスに出走するNinja250Rのうち上位4台がコースレコードを更新する好タイムを出す熱いライディングを展開。【#1 ブルドッカータゴス&はる萬】の金山選手が2分18秒948のトップタイムを出すも、総合タイムの差で【#92 GMDモトストリーム・マーキュリー】がWTクラスのトップグリッドを獲得している。
【#812 高月ガレージレーシング】の折内代表は、予選総合ポールポジションの結果にも「狙い通り」と満足そうな表情。要因を尋ねると「ライダーの練習量」を真っ先に挙げ、「ライダーの走り込み量はどのチームにも負けていない」と胸を張った。その信頼に応え、今日の本番で練習時から1秒近くタイムを縮めたライダーもいると言う。レース本番では「うちは燃費走行をしない」と宣言、昨年の“オープンもて耐”チャンピオンの貫禄を示した。
午後からは惜しくも予選を通過できなかった27チームによる4時間耐久レースを開催。ル・マン式のスタートから予選トップの【#67 パワーファクトリーロードウェイ】がホールショットを決めるも、続く【#88 プランビーレーシングチーム×ARATA】と【#101 クォーレロッソ インディーズ】がわずかな差で続きオープニングラップからバトルを展開しながら抜け出していく。
開始から1時間を過ぎて給油の必要が出てくると、お互いのピットインのたびにトップを奪い合う【#88 プランビーレーシング×ARATA】と【#101 クォーレロッソ インディーズ】。しかし残り42分というタイミングでトップを走っていた【#101 クォーレロッソ インディーズ】が給油のためにピットインし【#88 プランビーレーシング】が先頭に立つ。1回目のピットインまで33周というロングランをしていた【#88 プランビーレーシング】だけに、このままラストまで走りきれるのか注目が集まったが、残り25分で無念の給油ピット。ここで再びトップを奪い返した【#101 クォーレロッソ インディーズ】がそのままチェッカーを受け、見事4耐勝利を果たした。