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レポート&受賞者

“K-TAI”トップページレポート&受賞者2022 “K-TAI” ファイナルイベントレポート

2022 “K-TAI”
ファイナルイベントレポート

総合最多周回賞は新設されたクラスFの【#20 U-KART CIRCUIT E90R】が獲得!
クラスIでは【#125 BLUE EYES K】が驚異の4連覇を達成!
MVPは【#711 吉宗Racing】が受賞!

モータースポーツの楽しさを多くのファンと共有する“参加型イベント”として、2001年に始まったもてぎKART耐久フェスティバル“K-TAI”。1周4.8013kmのモビリティリゾートもてぎのロードコースを7時間楽しむ耐久イベントでは、ラップタイムの速さだけではなく、カーターの交代や給油などのピットワークを含めたチームの総合力が重要なカギなる。

ファイナルイベントのスタート位置を参加受付時のグリッド抽選のクジ引きで決まるのも、K-TAIならではのお楽しみ。カーターは3〜10名、ピットクルーやヘルパーを含めると1チーム最大21名エントリーできる。みんなで楽しめるところも、参加型モータースポーツとして人気のポイントとなっている。

出場可能なマシンは、エンジンの種類によってクラスIからIIIの3クラスに分類された4ストロークエンジン搭載のスポーツカートと、2021年に新設されたクラスEの電気カートに加え、今年は次世代型バイオマス燃料をで走行するクラスFも新設。22回目を迎える今年も新型コロナウイルス感染対策に万全を期す中、4ストローククラスIに6台、クラスIIに70台、クラスIIIに22台、クラスEに2台、クラスFに3台の総台数103台がエントリー。

午前7時20分のブリーフィング時には薄曇りだったもてぎ上空も、グリッドウォーク、スタート進行と時を追うに従い徐々に雲が切れ、予定通り通りの午前9時30分にはすっかり快晴に。グリッド抽選により、ポールポジションを引き当てた【#32 Rosso@GEN】を先頭にしたローリングスタートにより、いよいよ7時間のイベントの火ぶたが切って落とされる。1周目の第1コーナーに真っ先に飛び込んだのは、4番グリッドからスタートした【#43 BOO FOO SETSU】。これにポールポジションの【#32 Rosso@GEN】、8番グリッドの【#35 パワークラスター K3レーシング】、7番グリッドの【#55 SEABEES with Kunienti】,5番グリッドの【#74 ERKチャレンジ】と続く。スタートの混乱を避けるため2分割スタートとなる第2グループでは【#6 TOUSUI RS1】、【#711 吉宗Racing】、【#78 SPJ TECORSA with RAC】、【#17 Astemo Mario RT】、【#57 西入レーシングチーム@SILK 】、【#46 SRKT Tall】が一群となって1コーナーへとなだれ込む。

オープニングラップを終えてトップで帰ってきたのは、電気モーターによるトルクの強さを生かしたクラスEの【#74 ERKチャレンジ】。「5番グリッドという幸運もありましたが、スタートから数周はとにかく目立とうとチームで打ち合わせていたとおりアクセルを踏みまくりました」とスタートを担当した三輪基文選手。この後をぴったり追ってきたのが、30番グリッドから大ジャンプアップしてきたクラスFの【#20 U-KART CIRCUIT E90R】。昨年はトップと同一周回数を走行したものの賞典外だったためリザルトには残らなかったが、今年は新設されたクラスFからの正式参戦となる。「バイオマス燃料を使用するにはエンジンの燃焼室形状やキャブレターのセッティングもガソリンエンジンとはまったく異なります。また1回あたりの給油量もガソリンエンジンとは異なるので、序盤でリードできるはある意味当然です。しかしピットインに規定回数があるのと、燃料が40リットルと上限があるので燃費計算がシビアで、後半にアクシデントがあっても対応できるよう序盤でできるだけ逃げておく作戦です」と宇田川英明選手。【#74 ERKチャレンジ】は2周目までトップを快走したものの、3周目2コーナーで突如コースアウト。「前兆はまったくありませんでしたが、2コーナー進入で突如タイヤがパンクして、ステアリングも利かないしブレーキも利かないわで、あっという間にグラベルまで行ってしまいました。感触は悪くなかっただけに残念です」と三輪選手。

これでトップに立った【#20 U-KART CIRCUIT E90R】は安定したラップを刻み、2時間経過時に2番手に1ラップの差を付ける41周を消化。2番手の【#11 スクーデリアLCT】、3番手の【#318 サイバーフォーミュラ・スゴウアスラーダ】までの3台はいずれもクラスFの車両で、ガソリンカートとは明らかに異なる戦略で上位を独占。クラスFはラップタイム、トップスピードのいずれも他クラスを上回るものの、ガソリンカートに比べて燃料消費量が多くピットイン回数も決まっているため、途中経過はあくまで暫定順位でしかない。短時間勝負のスプリントレースの場合は1度のトラブルで勝負が付いてしまうことが多いが、7時間のロングディスタンスでピットストップや燃費も重要で、ウサギとカメの童話ではないが7時間を通した作戦がものを言う。そこではドライバーだけでなく、給油やメンテナンスを行うメカニック、ラップタイムや周回数の記録、ドライバー交代を指示するピットクルーも皆、それぞれの持ち場でK-TAIをエンジョイ。

その後も【#20 U-KART CIRCUIT E90R】の快走は続き、4時間経過時点で2番手の【#11 スクーデリアLCT】を7ラップ引き離す独走ぶりでアドバンテージを積み重ねる。続く3番手には昨年まで3連覇中のクラスIの【#125 BLUE EYES K】、4番手にはクラスIIの【#555 Team supArna@GEN】、クラスIIIトップの【#35 パワークラスター K3レーシング】は総合9番手を走行。ところがトップが92周目を走行中に第3コーナーで1台のマシンがオイル漏れを発生。これにより全コースイエローフラッグとなり、セーフティカーがコースに入る。100台を超える長い隊列を整えるため2台のセーフティーカーによる先導走行が続く中、ピットはドライバー交代や給油で俄然慌ただしくなる。各チームとも公開練習などで綿密な燃費計算を行いイベントに臨んでいるが、ペースカー導入で計画を変更しリスタート後の作戦を練り直さなくてはならない。

このタイミングで作戦が崩れたのが、序盤からここまで2番手を走行していた【#11 スクーデリアLCT】。「セーフティーカーが入っているうちに2回消化する作戦をとりましたが、2回目の滞在時間中に解除になってしまったため、再スタートが遅れてしまいました」と7番手まで順位を下げてしまう。ここで2番手に上がってきたのが【#125 BLUE EYES K】。トップから8ラップのギャップがあるものの、クラスIは1回のピット滞在時間が5分でクラスFより1分短く、ピットイン義務回数もないので、燃費次第で【#20 U-KART CIRCUIT E90R】を追い詰められるクラス3連覇中の巧者ぶりを発揮。

レーススタートから5時間半を経過して【#20 U-KART CIRCUIT E90R】が107周をクリアした時点で、一時7番手まで順位を下げた【#11 スクーデリアLCT】が再び2番手に浮上。残り1時間半を切ると、トップ2を走るクラスFはピットイン回数と燃費をさらにシビアに計算しなくてはならない。もしガソリンクラスが残り時間無給油作戦を採った場合、1度のピットインで6分という滞在時間が大きなネックとなるからだ。

6時間過ぎになると【#125 BLUE EYES K】、【#35 パワークラスター K3レーシング】、【#11 スクーデリアLCT】、【#510 510club】がリーダーボード上で周回ごとに入れ替わる2番手争いが白熱。そしてゴールまであと20分という6時間40分過ぎに2番手に躍り出たのが【#888 道楽の会&AMEROID-R@SILK】。このタイミングで最後のピットストップを終えてコースに復帰した【#11 スクーデリアLCT】の猛追をかわせるかに注目が集まったが、なんと最後にガス欠症状が出て【#11 スクーデリアLCT】の先行を許してしまう展開に。

スタートから7時間、午後4時32分に真っ先にチェッカーフラッグを受けたのは、盤石のレース運びでトップを独走した【#20 U-KART CIRCUIT E90R】。「セーフティーカーが入った時にちょっと慌てましたが、ラップタイムも想定通りでしたし、燃費が厳しい時には体重の軽い女性選手にスティントを任せたりしながら、残り1時間半ぐらいのタイミングで目標としていた過去最多に並ぶ136周も見えてきました。昨年は賞典外で134ラップだったので、それを超えて総合最多周回数賞を獲得できたのはチームの総合力の賜物です」とチェッカーを受けた宇田川選手。

総合優秀周回数賞は見事な追い上げで2番手でチェッカーを受けた【#11 スクーデリアLCT】が131周を走破。またクラスIは4連覇を達成した【#125 BLUE EYES K】、クラスIIは【#70 racer racer ACCEL】、クラスIIIは【#35 パワークラスター K3レーシング】がそれぞれ130周を走行しクラス別最多周回賞を獲得。スタート直後トップを走行して見せ場を作った【#74 ERKチャレンジ】は91周でクラスE最多周回賞となった。

そしてMVPは【#711 吉宗Racing】が受賞。3回の公開練習に欠かさず参加し、ドライバー・ピットクルーの登録数が多く、各種手続きに不備がないなど、K-TAIを最も楽しみ尽くしたことが評価のポイントとなった。

順位を求めるだけでなく、職場の仲間やモータースポーツ好き、中学生の若いカーターから70歳オーバーの大ベテランからが一緒の舞台で楽しめるのがK-TAIの大きな魅力。
「今年のK-TAIが終わったら、もう来年のことを考えていますからね」とエントラントを魅了して止まないK-TAI。

2023年も最高の夏をエンジョイしましょう!

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