エンデュランス・カーニバル2008 もてぎKART耐久フェスティバル“K-TAI”を猛暑のツインリンクもてぎで開催。8月2日(土)はミッション付クラス 5時間耐久を行い、74チームがグリッドについた。朝方から雲が広がっていたが、ファイナルイベントがスタートすると雲の合間から太陽が顔を出し、まさに真夏の耐久という様相を呈した。
フォーメーションラップからきれいなローリングスタートで始まり、ポール・ポジションを引き当てた【#13 weed criff】が真っ先に1コーナーに進入。【#9 とーてんぽーるヒグチ2号RT】、【#32 MACS RACING】、【#100 かもねぎ商会GC】、【#36 火の鳥】と続く。オープニングラップをトップでホームストレートに戻ってきたのは【#9 とーてんぽーるヒグチ2号RT】、2番手には15番手グリッドから一気に追い上げてきた【#59 ガレージ茶畑250】がつけ、3番手に【#8 ヒグチ RT スペシャル】と順番が入れ替わる。
勢いに乗る【#59 ガレージ茶畑250】はトップに立つと8周目に、この日のファステストラップとなる2分03秒788をマークし、2番手以降を引き離していく。その後方では【#8 ヒグチ RT スペシャル】と【#77 HARRY RACING】が接戦を繰り広げていた。
スタートから1時間が経過した時点では【#8 ヒグチ RT スペシャル】をトップに【#73 RARacing+ガレージ茶畑】、【#59 ガレージ茶畑250】、【#100 かもねぎ商会GC】、【#58 中年暴走族こりない面々茶】、【#77 HARRY RACING】と続き、6チームが同一周回につけていたがピットインのタイミングや燃費の違いなどで徐々にトップ争いは絞られていく。
3時間を経過した時点で【#77 HARRY RACING】と【#8 ヒグチ RT スペシャル】が74周を周回し、一進一退の攻防を繰り広げていく。この2チームの争いは師弟対決でもあった。【#77 HARRY RACING】の大宅晴郎選手は、ブリティッシュスーパーカートに参戦した経歴の持ち主であり、昨年の4月に帰国、今回が2度目の“K-TAI”エントリー。遠藤光博選手は全日本カート、F3などで活躍し、現在はシビックレースに参戦している。高岡信之選手も地方選手権に参戦しており、精鋭ぞろいのチーム。一方、【#8 ヒグチ RT スペシャル】の宮崎祥司選手は2輪の全日本ロードレースでライダーとして活躍しており、今回が“K-TAI”初参戦。両チームは同じピットに陣取りコースを走る仲間を見守っていた。
チェッカーフラッグまで残り1時間17分というところで、【#77 HARRY RACING】が【#8 ヒグチ RT スペシャル】のピット作業中にトップに立つと、約50秒差で【#8 ヒグチ RT スペシャル】が追う。両チームとも、ほぼ同じペースで周回を重ねていく。残り53分でトップを走っていた【#77 HARRY RACING】がピットイン。最後の給油を終えコースに戻っていく。【#8 ヒグチ RT スペシャル】も最後のピット作業を終えると、両チームの差は約34秒まで縮まっていた。
そして、このレースのハイライトとも言えるアクシデントが起こる。チェッカーまで17分というところでマシンがコース上に残るスピンがあり、セーフティーカーが入る。このため、【#77 HARRY RACING】と【#8 ヒグチ RT スペシャル】の差は一気に縮まり、残り8分でフルコースコーションが解除されると、両チームの差は僅か8.6秒となる。
逃げたい【#77 HARRY RACING】だったが、ミッショントラブルを抱えていたため、ペースを思うように上げられない。一方、【#8 ヒグチ RT スペシャル】はライバルを視界に捕らえると、みるみるうちに、その差を縮めてくる。チェッカーフラッグまであと1周となると、完全にテール・トゥ・ノーズとなるが、【#77 HARRY RACING】が僅かに逃げ切り最初にゴール。0.314秒差で【#8 ヒグチ RT スペシャル】もチェッカーを受け、2008年の“K-TAI” ミッション付クラス 5時間は、121周を走りきった【#77 HARRY RACING】と【#8 ヒグチ RT スペシャル】が最多周回数賞を獲得した。
「ヒヤヒヤでしたね。最後はミッショントラブルが出ていてペースを上げられなかったし、あと1周あったら抜かれていたね。去年は2番手を走っていてトラブルに見舞われてしまったので、リベンジできました。チームワークの勝利です」と【#77 HARRY RACING】の大宅選手。「途中トラブルが出ていて、それも解消できてゴールできてよかった。初めて参加しましたが、すごく楽しめました。来年は最初にチェッカーを受けたいですね」と【#8 ヒグチ RT スペシャル】の宮崎選手。
2番目の優秀周回数賞は119周の【#73 RARacing+ガレージ茶畑】、3番目の優秀周回数賞は118周の【#100 かもねぎ商会GC】だった。
中排気量の最多周回数賞は111周を記録した【#1 道レーシング】と【#20 MKS Racing】となった。【#20 MKS Racing】はMVPも受賞している。
小排気量の最多周回数賞は【#24 RKdeCervazaWEST】と【#4 プティ・レーシングGr-M】で104周をマークした。