
より気軽に安全に楽しめる耐久レースとして誕生した“オープンもて耐”。4年目の今年は、77台がエントリー。ショップや友人などのバイク仲間、家族で楽しむ姿が、それぞれのピットで見られた。
朝方は曇り空、路面はウエットのままだったツインリンクもてぎロードコース。フリー走行が終わり、グリッドに並ぶころには、路面は乾き出し、空からは太陽の日差しが雲の合間からのぞいてくると、完全なドライコンディションとなっていく。
予定通り第1グループの39台からル・マン式スタートで始まった2011年の“オープンもて耐”。ポールポジションの【#812 高月ガレージレーシングチーム】がホールショットを奪い、【#21 PSエディー&ハラツヨワークス】、【#24 SPA直入インスト&フィービー】、【#54 フラットリバーウィングストーン】と続く。第2グループの38台も順調にスタートを切り、7時間先のゴールを目指していく。【#812 高月ガレージレーシングチーム】は、オープニングラップからハイペースで飛ばし、2番手以下を引き離してホームストレートに戻ってくる。8周目には、2分18秒273という、このレースのファステストラップをマークし、独走態勢を築いていく。
しかし、風が出てくると雲の動きが早くなる。そしてスタートしてから50分が経とうというときに雨が落ちてくると、見る見るうちに雨足は強くなり土砂降りになってしまう。一気にレインコンディションとなり、このタイミングでルーティンのピット作業に入るチームも多かった。
1時間が経過した時点で【#17 アソート+RCRハングアウト】がトップを走っていたが、この時点で同一周回に7台いる混戦となっていた。【#17 アソート+RCRハングアウト】は、全日本ST600チャンピオンの山口辰也を擁していたが、ちょうど山口の走行のときに雨が降ってきてしまい、その速さを生かせないでいた。その後も天候は、雨が降ったり止んだりと目まぐるしく変わっていく。
ピットインのタイミングで、リーダーボードのトップも、3時間経過時点で【#7 TEAM TOSA+MOTOBUM】、4時間経過時点で【#53RacingGarageSTR】と、天候のように何度も入れかわる。元MotoGPライダー宇川徹を擁す【#11 RC30&BLUE EYES】も一時はトップに名を連ねていた。
レース終盤になると速さに勝る【#812 高月ガレージレーシングチーム】がトップに立つと、再び2番手以下を引き離していく。そして10回目のピット作業を終え、トップのままコースに戻るとラストスパート。【#812 高月ガレージレーシングチーム】が、そのままチェッカーフラッグを受け、うれしい“オープンもて耐”初優勝を飾った。「チームみんなの気持ちが、集中力が切れなかったが勝因ですね。途中で電装系のトラブルが出てしまいヒヤッとしましたが、最後は直ってくれたのでよかったです」とコメント。唯一、147周をマークしたが見た目よりも楽勝ではなかったようだ。
2位にネオスタンダードVTRクラストップの【#7 TEAM TOSA+MOTOBUM】が入り、3位にWTクラストップの【#75 パワーファクトリーろーどうぇい】と、それぞれ1周遅れで続いた。4位の【#53 RacingGarageSTR】、5位の【#1 ブルドッカータゴス&はる萬】まで146周をマークした。