
2010年のもてぎ4大耐久シリーズを締めくくる“もて耐”が幕を開ける。2009年は、決勝レースの約一月前に予選を行っていたが、2010年は8月21日(土)に予選を行い、翌日に“オープンもて耐”、一週間後の8月29日(日)に“もて耐マスターズ”の7時間耐久レースを行うスケジュールとなった。
記録的な猛暑に見舞われている2010年の日本列島だが、8月20日(金)のスポーツ走行は涼しいぐらいの陽気だった。公式予選を行う8月21日(土)になっても朝方は曇り空だったこともあり気温が低かった。低いと言っても、2010年の夏にしてはと言うところ。日差しが雲の間から顔を出すと、一気に気温も上昇し、真夏の耐久イベントらしい暑さの中でタイムアタックが繰り広げられた。
まず“オープンもて耐”の予選を行い、第1ライダーと第2ライダーが、それぞれのセッションをこなし、その合算タイムでグリッドが決まる。ポール・ポジションを獲得したのは、【#21 SP3・アンフィニ・マドカ設計】で第1ライダーの金井雅明選手が2分22秒318をマークし、元全日本ライダーの実力を見せつけた。
「2009年もポール・ポジションでしたが、決勝で黒川(武彦)さんと山下(祐)さんに離されてしまったのが悔しかったので、2010年は1月からトレーニングを積んできました。人間もマシンも調子が出てきているのでレースもみんなで楽しみながらいきたいですね。#28と一緒にトップ争いができれば最高です」と金井選手。
2番手に【#1 ブルドッカータゴス&はる萬】が0秒041という僅差で続き、3番手にAS1クラストップとなる【#86 高月ガレージレーシングチーム】もトップから僅かに0秒070という熾烈なポール・ポジション争いとなった。4番手に唯一WSクラスでエントリーした【#28 FineRacing&よし!ミーティングだ】と続いている。
2010年の“オープンもて耐”公式予選には94台が出走。72台が7時間耐久決勝に進出。22台が予選終了後に行われる、オープン3時間耐久決勝に参加した。
オープン3時間耐久は、14:20にスタート。まずポール・ポジションの【#51 ブルドッカータゴス&みどりの風】がトップに立つが、14番手グリッドから好スタートを見せた【#41 モトヨシ Twins 4】の長谷川克憲選手がファステストラップを更新する走りでトップを快走。タイヤを交換するなど、ピット作業で時間を取り後退。ジリジリと追い上げた【#48 ブルドッカータゴスジョッキーズ】が2時間経過の時点でトップに立つと、そのままトップの座をキープ。燃費が厳しい状態だったため、最終ラップのダウンヒルストレートでガス欠の症状が出るが、何とかチェッカーフラッグを受け優勝を果たした。
「燃費がギリギリなのは分かっていましたが“優勝以外はいらない!”という意見が、みんな一致していました。最後はもっとペースを落としてもよかったのですが、何とかゴールできてよかったです」とトップでチェッカーフラッグを受けた後、2コーナーでストップした北爪亘選手。
レース終盤に追い上げた【#5 GG4&クシタニ宇都宮】が2位、【#16 nekomata-RT】が3位に入った。
“もて耐マスターズ”の公式予選は【#1 NRプロジェクト&ヨコヤマ】が第1ライダー、第2ライダー共にトップタイムをマーク。文句なしでポール・ポジションを獲得した。
「(ポール・ポジションは)狙い通りですね。できれば57秒台に入れたかったかな。2位や3位はあるのですが、まだ優勝がないので、決勝は楽しく初優勝を狙っていきたいですね」と中野錦四郎選手。
「アクセルをただ開けただけでしたが自己ベストを2秒更新できました。いつもは自分のショップで出場しているのですが、今回はみんなでマシンを整備しているので、本当に助かります。睡眠も取れましたし、体力も温存できていますので、レースも楽しみです」と第2ライダーの横山孝一選手。
2番手にB1クラストップの【#24 2りんかん R.T.】、3番手に【#17 WITHME RACING】と続き、“もて耐マスターズ”の7時間耐久決勝は8月29日(日)に開催される事となる。